海藻からゼリーをつくろう(第1回)
先日行ってきたンゴール島の海藻を使ってゼリー作りのトライアルをしてみました。
senegal-business.hatenablog.com
海藻からの寒天の作り方に関しては以下の記事などを参考にしました。
乾燥させたトサカノリとオバクサをそれぞれ50gずつ、1.5リットルの水で煮込みます。
トサカノリ
オバクサ
両方を火にかけ煮込んでいきます。
とにかく溶けゆくトサカノリ(1回目)
開始15分、トサカノリがどんどん溶け始めます。
「海藻自体は原形を残したまま、じわじわとゼリー成分が溶け出すのかな?」
と思っていたので、急速にドロドロになっていくトサカノリの姿に正直ビビります。
20分をすぎるともう完全にドロドロにとけて形を留めていません。
水分が足りなくなり鍋のそこにも焦げ付き始めたため、急きょ水を追加。
25分ほどに混んでから火からあげて濾すことに。
ド、ドロドロすぎて網の目を通って行かない・・・。
布巾に包んで無理やり絞り出します。
できあがったものはこちら。冷える前からほぼゼリーのようになっています。
煮込む時間を短縮して再チャレンジ(2回目)
1回目にあまりにも煮込みすぎてしまったのではないか、と感じたので煮込む時間を短縮して再チャレンジしてみました。
15分ほどで火から上げたことで前回よりもトサカノリが形を残しています。
ザルに通しても比較的スムーズに通っていきます。
できあがったものがこちら。左側が1回目、右側が2回目になります。
2回目の方が水っぽくなっています。
少し冷やしてみたのち食べてみるとほぼ無味無臭。磯臭さなどはしません。
ただし、ぷるんとした「ゼリー」というよりは、ジェル状の食感。少し離乳食に近いような感じでした。
煮出した状態はトコロテンとのこと。冷凍したのち解凍して水分を抜くと寒天になるとのことなので冷凍庫にいれます。
変化なしのオバクサ(1回目)
さて、日本でも寒天の材料であるテングサの一種である「オバクサ」
自分の中では本命扱いなので期待をもって望みます。
煮込むこと25分あまり、ドロドロと溶け出したトサカノリと違いオバクサはほぼ変化しません。しいていえば煮込んだことで海藻自体の色が黒くっぽくなり、お湯に色が溶け出し赤くなったぐらいでしょうか。
その後も煮ていきますが、特に目立った変化はありません。
とりあえず一度火から上げて、濾してみる事に。
煮汁はほぼ水に近い粘度です。トコロテンになりそうな気配はまったくしません。
酢など入れるも効果なし(2回目)
前述したようにオバクサは自分の中で本命扱いだったために、まったくゼリー(トコロテン)のようにならないのは少し腑に落ちません。
やり方がマズかったのかと思い、ネットでも色々探し以下の点を変更して再チャレンジしてみました。
- 水を減らす:水が多すぎると固まらないとのことで750mlと1回目の半分に
- お酢の追加:海藻を柔らかくし寒天成分を出しやすくするとのことで
1回目と同様煮込んでいきます。
が今回は前回以上の一時間近く煮込んだものの、前回同様に水っぽいままです。
ゼリーのようになる気配がありません。仕方ないので火から上げることに。
粗熱を冷まして冷蔵庫に入れ様子をみるも、結局固まることはありませんでした。
やり方がマズかった?
今回、ンゴール島の海藻を使って計4回ゼリー作りにチャレンジしてみました。あらためて結果を見てみますと
- トサカノリ:海藻自体が溶けるもゼリーっぽいものを作ることはできた。
- オバクサ:煮汁がゼリーにならず。
という形になりました。大本命オバクサでまさかの失敗。いったい何が悪かったのでしょうか?
以前、うかがったある方の話では「海藻も産地により寒天成分の出方や内容が違う」ということは聞いたことがあります。
ダカールのオバクサはゼリー成分が出ないのでしょうか?
産地の違いがあるとはいえ、全くでないということも考えにくい気がしますが・・・。
あるいはやり方がマズかったのかもしれません。
つくり方が載っているサイトによっては
などのやり方を紹介しているところもあるので、これらをやればまた変わるのかもしれません。
あぁ、おれのオバクサが。。。
さて1回目の後、前述の反省を踏まえ再トライ用に天日干ししてもっと脱色することに。
この様な形で干しては洗って、というのを繰り返していました。
が、しかしここでスムーズにいかないのがアフリカ。。。
ある日のこと、雨季に入ってきたこともあり突然激しい雨と風が吹き始めました。
あまりの強さに外に出ることもできず数時間。
やっと天候が落ちついたので外に出てみると、干していたオバクサたちが影も形もありません。
どうやらあまりに強い風で全て吹き飛ばされてしまったようです。
せっかく採ってきたオバクサたちが・・・。
もしかしたら遠く風にのって生まれ故郷の海に戻っていったのかもしれません。
オバクサに関しても改めてトライをしてみようと思いますが、もう一つ海藻が多いといわれるムブールの海藻についてもチャレンジをしてみたいと思います。