ダカールで商売を。

日本の良さは西アフリカへ伝わるか?セネガルにて小売店を経営。つくり手と買い手をつなぎます。

お客さんに少しでも近いところに行きたい!

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やりたいことの続きです。

2.小売を通して西アフリカのマーケットを知り、日本企業に発信していきたい!

「お客さんに近いところに行きたい!」

メーカーで働き、商品企画やマーケティングをしている時にいつも感じていたことはこんなことでした。

組織の規模もそれなりにあり、販売部門は販社として別の会社。もちろん販売した後はいくつもの卸を通って商品は売られていきます。

幾重にも遮られた先にいるお客様が「どんな背景でどんな状況で買ったのか?」「何と比べたのか?」「どんな不満やニーズを抱えているのか?」ということをいつも疑問に思っていました。

もちろん、それを明らかにするのが仕事だったわけですが、組織や会社の壁、限られた予算などもあり、何よりも自分の実力不足が原因で難しいことでした。

 

そして、お客さまの意見や情報が十分でない組織の下す決断は、必ずしも求められているものではない場合も多かったように思います。

そんなわけで、メーカーの一員としていつも思っていたのは「お客様に少しでも近いところに行きたい!」ということでした。

 

だからこそ、消費者に最も近い小売をやることでアフリカの人々がどんな趣向をもち、どんなニーズや不満を持っているのか見てみたい、と思ったのです。

 

「リアル」の伝え手不足

一方で、勤務している中で同じく感じていたのは「企業は途上国、特にアフリカの情報をあまり持っていないのではないか」という問題意識です。

当たり前ですが「知った上でやらないと決める」のと「知らないからやらないと決める」のには大きな違いがあると思います。

 

ましてやアフリカは人口等で今後確実に有望な市場になるとみられています。
業種にもよるのでしょうが、「知らないから」とスルーしてしまうのは惜しい市場ではないでしょうか。

と、言った時にそうした「知らない」責任が日本の企業にあるとは全く思いません。そもそも企業が知ろうと思ってもその「伝え手」がいないのが現状でしょう。

 

統計やデータからアフリカの将来性を語る方はたくさんいます。そしてそこにはリアリティがありません。
開発の対象としてのアフリカ、一次産品の生産者としてのアフリカの姿を伝える人々も多くいます。でもそこにはお金を上げる対象としての姿しかありません。

「お客様」として、お金を頂く相手としてのアフリカを伝えている人は殆どいない。と、そう思いました。

 

最近はコンサルティングや情報提供を行う企業も増えてきたように思います。でも彼らも実際は商取引の外から眺めて得たデータを提供しているにすぎないのではないでしょうか。

もちろんそれらの情報が必要ないというわけではありません。とても重要だと思います。ただ、そこには「顧客としてのアフリカ」に触れて得てきた情報だけがない。それこそが重要なミッシングリングなのではないか、と。

特に仏語圏西アフリカに関してそのことがいえると思うのです。

来てみて西アフリカ

私は仏語圏西アフリカは注目に値する市場だと思っています。もちろん色々難しい面もありますが。少なくとも情報を仕入れつつ機会を伺って欲しいと思います。

 

そして、経済発展に寄与したいと考えている自分にとっては最初は販売から、そしていずれはたくさんの日本メーカーが西アフリカに生産拠点を作ってほしいと感じています。

いまは、テスト販売に費用をかけるかどうかを判断するほどの情報もないのではないでしょうか。

あるいは試験的に販売をしてみたとしても、うまい具合にフィードバックをくれる「売り子」がいない。

で、あれば念願かなって顧客接点の近くに来れた自分がそのお手伝いをできればいいな、と思っています。っというかぜひやりたい。

課題はニーズと市場性の洗いだし。

それさえわかれば、後はマッチした製品を創りだす技術も、コストにマッチしたものを作る(海外)生産拠点も日本メーカーはもっているのですから。

なんて偉そうなことを書きましたが、しょせん今は一国の一店舗の店主でしかありません。"n=1"では遠くはるばるまで西アフリカまで来ていただくのは難しいでしょう。

でも、このような志をもっていきたいと思います。

そして今後は顧客接点と情報収集量を増やす取り組みをしていこうと。

これが、

小売を通して日本と西アフリカをつなぐ。つくり手と買い手をつなぐ。

として考えていることの一つです。