「おみやげ」で開発に貢献?(2)
協力隊員さん企画商品について続きです。
おどろくような完成度!
前回、第一弾の試作品に基づいてミーティングを行ったことを書きました。
そうしてできあがったのがこちらの商品。
前回の打ち合わせから更に外国人向けのおみやげとしてコンセプトが絞り込まれています。
主な変更点としては
- 個人でも消費しやすい容量も用意。
試作第一号は300gのみのパックでしたが、それでは日本で個人が消費するには少し多い、ということで100gパックが作られました。
これにより価格も下がりこなれるのでお土産として多くの人に配りやすくなります。 - アフリカ布を使ったステキな袋尽き!
100gのパッケージはアフリカ布を使ったきれいな袋に入れることになりました。
お土産としてアフリカっぽさが出てて見た目がすごくいいですし、ちょっとした使いまわしも可能です。
それだけでなくこのパッケージも捨てられるはずだった切れ端の再利用。ゴミの削減とテイラーの収入向上につながります。
アフリカ布を使ったパッケージ。付属しているマダムの絵もかわいい。 - 使い方や栄養価についての説明も充実
販促のための資料も前回よりさらに改善されて説明しやすいものに。
特にクスクスの材料となるトウジンビエがとても栄養豊富な食べ物である事や、おもに日本でどう食べたらいいか?などといった使い方の説明が充実した物になりました。
お土産で渡される側としてはあまり馴染みの無い食べ物なだけに、こうした説明は大切ですね。
- クラフト封筒裏の印刷もより鮮明に。
前回の試作品よりも封筒裏の印刷がとてもきれいでしっかりしたものになりました。
ちょっとした工夫なんですがこういう印刷があるだけでグッと「ちゃんとしている」感が増します。
日本だと普通なこうした印刷も、地方での実現を思うと大変さが目に浮かぶよう。
前回の試作品より非常によくなった品質を前に
「これは・・・すばらしい!ぜひ僕たちの店で販売させてもらおう!」
と当初疑問がちだったSeydinaもとても乗り気に。
さっそくうちのお店でテスト販売をしてみることになりました。
協力隊がなければ絶対に実現不可能。
簡単にこれらの改善されたポイントを書きました。
ただ、日本では簡単に実現できるようなこうしたアイデアも、セネガルの農村で実現するとなると難易度はまるで別次元になります。
手に入る数少ない封筒の選択肢の中で少しでも良く見えるものを選び、テイラーさんらに切れ端の保管と加工をお願いし、女性団体の女性たちを相手に小分けや細かい作業を依頼する。。。
ここまでの完成度にするまでにUさんがどれほどチャージャイを駆け回り、細かい努力を重ねてこられたかを考えると、気が遠くなる思いがします。
実現したUさんにはほんとうに頭が下がります。
打ち合わせには女性団体の代表の方も連れてきてくださいました。
協力隊員さんがいる意味
やはり今回の重要な点は
「協力隊員さんがいなかったら絶対に実現しなかった」
ということ。
いくら首都で私たちが「売りたい!」旗を振っていても、具体化なんて100%しません。
誰かが地方・農村に行き、実現に向けて意思伝達やサポートをしていく必要があります。
でもこちら側が人を派遣するのはコスト的に大変難しい。また、新参者がチョコチョコと行くだけで現地の方が対応してくれるとも思えません。
私たちのリクエストを理解してくれ、地元に密着して生活しているため住民からの信頼感もあり、かつ公的なスキームで支えられている「青年海外協力隊」という存在。
この方たちの存在がなく、自分たちだけだったら何年かかっていたかわかりません。
そしてこれだけの商品開発をして下さったなら次は「売り子」である私たちの出番です。
これまで努力されてきたUさんや作ってくれる村のマダムたちのためにも、
お客さまにこの商品の価値を説明し、少しでも売れるようにがんばります。
すぐに完売。
そんな記事を書いていた今日、テスト販売していた全ての商品が売れてしまいました。
買っていただいた方は、なにかセネガルのおみやげに配るものを探していたそうです。そこに、配るに手ごろなこの商品を見つけ、ぜひにと購入していただきました。全部。
なんでしょう、腕まくりしていたところにこの肩透かし感(笑)
結局、商品が良ければ売る努力がなくても売れていくものなんでしょうね。
予想外の売れ行きを受けてすぐに次回発注。
さっそく次の発注を行いたいと思います!
みなさまもセネガルにお越しの際はぜひお土産にご検討ください!