セネガルの通貨とお金のはなし(1)
商売をはじめてからふれることの多くなったお金の話をしてみます。
通貨は西アフリカ共通
セネガルの通貨はCFAフラン(セーファーフラン・以下:CFA)といって、西アフリカ諸国中央銀行(略称:BCEAO)が発行しています。
特筆すべきはフランス語圏西アフリカのいくつかの国々で共通で使えること。
マリ・コートジボワールといったセネガルの周辺国や、ニジェール・ブルキナファソといった少し離れた内陸国でも同じ通貨が通用します。
これらのまわる際、ルートによっては両替無く行くことが可能。
国の数が多く国境をまたぐ機会の多いアフリカ。両替が少ないとロスも少なく便利ですよね。
もちろん貿易などの面でも、内陸国とやりとりする際に為替リスクを気にせずにすみます。
ちなみにセネガルに囲まれるよう存在する隣国ガンビアはCFAは使っていません。その通貨名は「ダラシ」。なんか日本人にとっては不思議な語感ですよね。ダラシ。
隣国のガンビアでは違うお金が流通しており、ちょっとした旅行の際に少し不便
主に使うのは25CFAからの9種類!
さて、このCFAですが紙幣と硬貨は以下の構成。
- 紙幣:1万、5千、2千、千、500の4種類
- 硬貨:(500、250)、200、100、50、25、(10,5,1)
1万フラン、5千フラン、2千フラン
カッコで閉じた500や250は流通量が少なく、目にする事は多くありません。
また10FCA以下に関してはほとんど見ません、1CFAは1年以上住んでいますが私は見たことがなく、幻の存在といってもよいほど。
というのもモノの値段が基本的に「25CFA」からで設定されているんですね。
例えば商店でもアメを買うのに「25CFAで4つ」という形で、10FCA以下を使うようにはなってません。
どちらも25CFA。古いものになると模様がほぼ無くなっている・・・。
スーパーマーケットなんかでも、10CFA単位になった場合はお釣を貰えないか、もしくはマケてもらえます。
最初は「いくら小額とはいえ、つり銭を渡さないって・・・」と思ったものですが、もらっても使えないので最近は気にしなくなりました。
でも塵も積もればなんとやら、スーパーのような来客数の多いところは合計すると結構な金額になりそうですが、どう処理してるんでしょうか?
国によって使えない硬貨がある!
こうした共通通貨の面白いところは、国によって事実上使えない硬貨があることです。
具体的にはコートジボワールにおける250CFA。
使おうとするとものすごーく嫌がられます。時には受け取りを拒否されることも。
本当に社会全体で「ババ抜き」をしている感覚。
間違えて250CFA硬貨を掴まされると使えないので困った事になります。
コートジボワールでは使わせてもらえない250CFA。
確かに250CFA硬貨は1996年に発行停止になっている旧貨幣。
200CFA硬貨ともデザインが似ており間違えやすいので、多く扱う側にとってはあんまり持っていたくないのはよく分かります。
でもお金はお金。
これが不思議なのはセネガルでは特に嫌悪感も全く無いことです。問題なくどこでも使えます。
この感覚の違いはいったいどこから作られてくるのでしょう?人の気質ってワケでも無いでしょうし・・・。
複数国内で使われる事のない日本円では体験できないことですね。