ダカールで商売を。

日本の良さは西アフリカへ伝わるか?セネガルにて小売店を経営。つくり手と買い手をつなぎます。

ついに開店しました!

 

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年末にやっと店舗をオープンしました!

 

いつのまにかオープン。

「もうあいてます?ちょっと見てもいってもいいですか?」

店の前、倉庫に運び出すダンボールに囲まれトラックを待ちながらボーっととしていたところ。現れた一人の女性にそう声をかけられSeydinaとハッと目を合わせます。

「お客さん第一号だ!」

あわててSeydinaが店内をご案内。「きれいな商品ね。とても興味深いわ!」というコメントを頂きつつ一点お買い上げ。

私たちの会社の初売上、持ってきた日本の商品が始めてセネガルの方の手にわたった瞬間でした。

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弊社のお客様第一号になって頂けた方と。

 

この日は12月27日。

12月半ばから物件の改修、品出しや各種のオープン準備を進めてきて、正直クリスマスも何も関係なく、朝から晩まで色々なことに追われる日々がこの日、結実しました。

 

本当は、もっと感動するものだと想像していたんですね。オープンするときって。

オープンする時はテープカットとはいかないまでも、記念写真の一つでもと思っていたんですね。

でも現実は違いました。

幸か不幸かまだ荷物も搬出して終えていないところにお客さんに来て頂き、ご購入して頂いた事で「いつの間にか始まってた」というのが実際のところ。

 

初売上についても、「売れたぁ!」という感じではなく、気づいたら売れていたという感覚です。初めてのお客様がお店を見ている間にも続々と他のお客様が入ってこられ、感慨に浸る間もありませんでした。

もう一枚記念写真をとることで精一杯。

そうこうしている内に30分も経たないうちに店内が満杯に。

 

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あまりにも多くのお客さまが一度にいらしたのでろくな接客ができず・・・

自分たちが全く予想していなかった光景が、そこにはありました。

 

大混乱の初日。

この日は日曜日。ダカールは日曜日はほとんど人の動きがないため、「お客様が来てくれても数人程度だろう」ともともと考えていました。

消費が大きく盛り上がるクリスマス直後に開店したということもあります。一般的に言えば人々の懐具合や買い物欲求が大きく低下するタイミングです。

 

でもフタを開けてみれば夕方からのオープンで200人以上の来店者数。

 

嬉しい悲鳴ではあったのですが、この日は本当に狂騒と大混乱の一日となってしまいました。

なにせ、たとえばつり銭が全く用意していませんでした。準備が間に合わなかったのです。

お買い上げ頂いたお客様にお願いをし、小銭を多く出して頂きました。

 

本当にご迷惑をおかけしてしまったな、と今では反省しています。

 

また、私とSeydinaの2人しかいなかったため、外の荷物がもっていかれない様に気を配りながら中で接客もし、お会計をしてという状態。

正直この日の記憶があまりありません。。。

 

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オープン直前まで店の中は足の踏み場もない状態。体力的にも限界でした。

 

一日を何とか終え、沢山お客さまに来て頂けた事に喜びつつも頭をよぎったのは

「初日だからこれだけの方が来てくださったのだろうな」ということ。

その日は翌日を案じながら眠りにつきました。

 

初日3日間で600人以上の来店者。

しかし、結果から見れば来店者のペースは次の日も落ちませんでした。

来店者数を数えた結果、初日の3日間で来て頂けたお客様は600人以上。

お店の規模によってはすぐに達する数字なのかもしれません。が、我々の様なとても小さな店舗にこれだけの方がきてくれたのは心からありがたいことです。本当に。

 

そしてこの数字は私たちだけの力で達成できたのではないと考えています。

「日本のこと知ってるよ!良い品質のものが買えると思ってきたんだ」

「以前から日本が大好きだったので寄ってみました!」

そういった言葉を多くのお客さまから頂きました。

 

いかに自分たちの商売が先人たちが作り上げてきた「JAPANブランド」に以下に支えられているか。

そして遠い異国のうちにあって、そうしたブランドを壊さず継続する重い責務が自分の肩にのっていることを強く感じました。

 

何よりも嬉しかったのは多くの方に来て頂けた事だけではなく、その方たちに喜んで頂けた事。

 

特にデザインの良さがうけました。「きれいね!」「色が本当にすてき!」「かわいい形だね」

なんでもない商品まできちんと色の工夫がなされていることが新鮮だったようです。

色彩豊かなものが大好きなアフリカの方の趣向に、色とりどりの商品たちがうまく訴えかけました。

 

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カラフルな商品に対してとても好反応。

自分自身もこれは発見でした。

日本にいると色んなものがカラフルです。結果的にそれぞれのデザインにまであまり気づきません。が、それらはこうしてセネガルにおいて見ると確かにとても映えます。

自分が様々な人がつくりあげた「デザイン」に囲まれてながら生活していたこと、それを改めて感じました。

 

あっという間に3週間。

命からがら年末の31日まで店を開け、年明けも2日から営業をはじめてあっという間に3週間が経ちました。

なんとか店の運営も落ち着いてきて、こうしてまたブログも少しずつかけるようになってきました。

 

でも今はまだまだ問題や課題が山積しています。「なんとかこけずに走り始められた」というのが実際の状態でしょう。

期せずいつの間にか走り始める形になってしまいました。が、今はとにかく目の前をみて全力で今チャレンジできているこの瞬間を駆け抜けたいと思います。

 

Seynoya、スタートしました。