ダカールで商売を。

日本の良さは西アフリカへ伝わるか?セネガルにて小売店を経営。つくり手と買い手をつなぎます。

海藻からゼリーをつくろう(第2回)

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 セネガルの海藻からゼリー(寒天)を作り販売することで、漁村の人たちの収入向上につなげられないかというプロジェクトの試作第2弾です。

今回はムブールというダカールから南に行ったところの海藻を使ってみました。

 

 前回の様子は下記の記事からどうぞ。

senegal-business.hatenablog.com

 

 

島から採ってきた海藻ではうまくいかなかったため、ムブールという漁業と観光客向けのビーチで有名なエリアから採ってきた海藻(イバラノリ)を使ってみます。

 

 

 トライアル1回目:そのまま煮込む

イバラノリ約50gを750mlの水で煮込んでいきます。

本来であれば水洗いと天日干しを繰り返して色を抜くのが本筋のようですが、今回は採取して乾燥したあとすぐ実験してみたので色が赤いままです。

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煮込んでいくと段々赤色が抜けて海藻は濃い緑色に。

 

一時間ほど煮込んでみて火から上げて、ザルに通してゴミを取り除きます。

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赤いままの海藻を使ったせいか煮汁はかなり濃い色をしています。

粗熱をとり、冷蔵庫に入れます。

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トライアル2回目:水に浸してから煮込む

以前、参考にしたテングサを用いた寒天の作り方を説明したいくつかのサイトでは、「煮込む前に30分から一晩水に浸してから煮込む
という説明が見られました。

そこで2回目のトライアルでは30分ほど水に浸してから煮込んでみます。

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水に浸していると乾燥していた海藻が水を吸って徐々に大きくなる 

水の量、煮込む時間は1回目と一緒です。
だんだんと海藻が深緑色になっていきます。

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一時間ほど煮込んでからザルに通して煮汁を移します。

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左が1回目、右が2回目の煮汁です。どちらも濃い茶色をしています。

触ってみるとややヌメりがあるような気がします

これは期待できそうです。

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左が1回目、右が2回目の実験で作った煮汁

 
まさかの失敗、そして残った「なにか」

一晩冷蔵庫で冷やした翌日、出してみて様子を見てみます。

結論から言うと、どちらもゼリー状にはなっていませんでした。

これはいったいどういうことでしょうか。

イバラノリにはかなり期待をしていただけに、ショックが大きかったです。。。

 

ただ、再度冷凍庫に入れて凍らせたあと解凍したものの様子を見ると少し変化が見えました。

なにか、一部分だけゼリーっぽくなっています

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写真で見るとエイリアンみたいに見えなくもない、なにか

 

触ってみると、ゼリーとはまた違う感じの、なんともいえない物質になっています。

残念ながら、とても食べれるものではない感じですし、食べたいものでもない感じです。。。

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長い戦いの幕開け

期待のイバラノリが、はてさてどうしたものか。

第1回の時にも書きましたが、海藻から寒天(心太)を作る際には下記のようにいくつかやっておいた方がいいことがあるようです。

  • もっとよく干して完全に白色にしてからトライする
  • お酢を入れる
  • 木槌などで叩いて柔らかくしてから煮る

これの方法を使用してみた方がよさそうです。

 

実はこの第2回の実験はだいぶ前にやったものになります。
(ブログを書きそびれてしまっていました)

実はこの時点ではまだ「ちょっと工夫すればなんとかなるだろう」と思っていました。イバラノリによる寒天作り。(要するになめてました…)

しかしこれが現在にまで至るイバラノリとの長い格闘の幕開けだったのです。

(つづく)