壁上の女性たち。ダカールのストリートアート(1)
10月下旬の開店に向け「物件探し」を始めました。
その際に見かけるダカールのストリートアートを紹介します。
とにかく歩いて"エリア"を感じる
物件探しについては試行錯誤中をしています。
不動産屋さんに紹介を依頼することもあれば、空いている物件の募集看板を見て直接問い合わせたりもしています。
貸し物件は上記のような看板がかかっている。
ただそれらを行う前提として「このエリアはダカールの中でどういった位置を占めているのか?」というのをきちんと把握しておく必要があります。
実はダカールは面積としてなかなか広く、色々な表情をもつ都市。
そういった点は東京とやや似ているところがあります。ダカールは「西アフリカのパリ」とも言われますが、それは華やかさなどではなく都市の構造・あり方を指してるのだと最近は感じています。
さて、そこで問題となるのが「土地勘のない新しい都市でどうやってエリアの特性を把握していくか?」です。
自分自身の答えは簡単で「ひたすら歩く」、もうこれに尽きるかなと。
最近は予定の合間にバスやタクシーを飛び下りて、頭の中のの白地図を埋めていっています。
雨季なので一年の中ではやや歩きづらい季節
ダカールの色々な場所がどのような表情を持っているのか、その多様な個性のモザイクについては改めて記事にするとして、この街を歩いていて楽しいことの一つが実はストリートアート。
意外な場所、ひょんな場所の壁に描かれた素敵なアートが色々なところにあります。今回はそれらの中の一部を紹介したいと思います。
壁を彩る女性たち
描かれている色々な絵を見ていて感じるのは女性のモチーフの多さ。
さまざまな女性が壁の中を躍動しています。
1:物憂げな表情の女性とカメレオン
とある住宅街を歩いているといきなり現れるこの絵。色彩の豊かさに圧倒されます。
2:海沿いの壁に描かれるセネガルのシンボルであるライオンと女性。
1,2の女性に表れるどこか物憂げな視線。この国はあまりにみな明るく元気な人ばかり。そんなこの国でもこういった表現がされるんだなぁ、と意外な感じがしました。それがモデルの表情だとしても、描き手の心情としても。
もしかしたらセネガル人以外の方が描いたのかもしれませんね。
続いては連作といいますか、同一の壁面に描かれる複数の人物をご紹介。
3:涼しげな色調ながら女性の力強い瞳がこちらをまっすぐ捉えます。
ゴミ箱やタイヤが無造作に置かれている様子からは、地元の方があまり注意を払っていない感じもうかがわれる。
この絵は私のよく利用するバスから見えるのですが、暑く、全体的に茶色い色調の多いダカールの街の中で、このクールビューティーにお目見えするときはその涼しげな色と表情にとても癒されます。
4.正義感の強そうな女性の視線。よく見ると顔にも細かい線などが描かれています。
5.上記に比べるとやや若い女性。こちらももまっすぐとこちらを見据える姿が印象的。
6:こちらも(2)同様ライオンと女性。女性はどこか威厳に満ちている。
こちらのライオンは吠えていて、迫力満点。女性の衣装はどこかの民族を意識してのもの?
再び別の壁に移ってまいりましょう。
7.ピンクの壁には遠くを見据える黒人女性。
パズルのピースの中には都市や農村の記憶らしきものが。満足げにもみえるその表情の先には何があるのでしょう?
実はこの作品、上記写真にも写っていますがUNCHRほか国連機関が入るビルの側壁に描かれたもの。
これらのビルは警備が相当厳重なのですが、どうやってかいたのでしょう?
実際の大きさは写真で写ってるよりもかなり大きく、かなりのインパクト。
上記にあるように基本的には自信がある強い印象で描かれる女性ですが、中には暗い表情のものもあります。
8.視線を落とし、どこか悲しげにも見える女性。
色彩も全面的に黒一色。セネガルではめでたい場では黒は一切着ないなど、日本以上に悲しみの色を表します。
打って変わってアフリカの女性たちで印象的なのはやっぱり愛情あふれる姿や明るさ。
9.子供を抱きしめこちらを見つめる"アフリカンママ"の姿。
眼差しからは子どもへの愛情がひしひしと伝わってくる。
この9の絵は自動車道沿いにあり、毎回愛情豊かな女性の顔にアフリカの母の姿を見る気がします。
あまり子供の方に注意を払ったことがなかったのですが、こうしてじーっとずっと見ているとなんだか大仏様に見えてくる気もします。髪型のせいでしょうか?
10.快活にこちらに笑いかけてくる女性。
さわやかな笑顔は見るものを元気にさせる。
11.いたずら書きのようなタッチでかぶりものをして微笑む女性。
記載のURLはセキュリティに問題ありとのこと。いかがわしいサイトでしょうか…?
いかがでしたでしょうか?
セネガルは「美人の多い国」として有名ですが、ダカールの美人は三次元だけじゃないことがお分かりいただけたかもしれません。
そして、ここに載せた以外にもまだ多くの美女たちがかかれています。
実は今回、男性を描いたものなども含めて一気にご紹介しようと思ってたのですが、持っている写真を集めてみると一回の記事に載せるには量が多すぎることに気づきました。
女性以外の街を彩るモチーフについて、また改めてご紹介したいと思います。