ダカールで商売を。

日本の良さは西アフリカへ伝わるか?セネガルにて小売店を経営。つくり手と買い手をつなぎます。

なぜセネガルを選んだのか?(渡航前)

f:id:norimasa:20150131080906j:plain

 

「なぜセネガルを選んだのか?」という質問を色んな方から受けます。

渡航前に考えていたことと、渡航後に見てまわって決めた部分と2つに分かれるのですが、すこし書いていきます。

渡航前に考えていたこと

なぜ西アフリカなのか?

2度目のアフリカ行きを決めたとき、自分の頭にあったのは慣れ親しんだ東アフリカではなく「西アフリカ」でした。
理由はものすごく単純で「西アフリカを見たことがないから」もうこれに尽きます。

そもそも20代で退職を決めてアフリカに行こうと考えたときに、自分の頭の中にあったのは「まぁ、また見に行ってみて今後なにするか考えてみようや」という程度のもの。「見に行くなら見たことない西アフリカでいっか」と思っていました。

ちなみに、アフリカといえば北・南部・中部など東西以外にも様々な地域がありますが、

  • 北アフリカの「マグレブ」と呼ばれる国々は思い描いてきたサハラ以南のアフリカとは異なる
  • 南部アフリカは南アフリカの経済発展が波及し、今後発展が見込めるのではないか
  • 人口の伸びが見込めるのは東西アフリカ(中部は比較するとそこまで伸びない)

という理由から東西アフリカがいいと考えてきました。

f:id:norimasa:20150717075949j:plain
出典:World Population Prospects, the 2012 Revision

なぜ仏語圏西アフリカなのか?

一言で「西アフリカ」と言ってもナイジェリア・ガーナなどの英語圏コートジボワールセネガルなどの仏語圏にわかれます。
その中で自分が選んだのは「仏語圏西アフリカ」でした。理由は以下の2つによります。

  • 東アフリカに比べてまだまだ注目度が低い
    →ビジネスをしようという日本人が少なく、同国人という競争相手が少ない。また情報発信などをした際にも希少性が増す。
  • フランス語が中国人、インド人らに対しての参入障壁となりうるのではないか?

という2点でした。

特に後者は、ケニアでインド人が経済の中枢のかなりを支配している実状を見たインパクトが自分にとって大きかったことによります。各種レポートなどにあるように中国人の勢いも当時すごいものがありました。
そのため「フランス語圏」なら彼らが参入しづらいのでは、と。これは日本人に対しても当てはまります。

「どうせやるなら日本人が少ないところでやろう」

と思ったのです。

が、来てみれば仏語圏は仏語圏でレバノン人が一定の部分を占めていたり、言葉関係なくガツガツ挑戦してきている中国人も多かったりして、必ずしも当初意図していたような状況ではないのが実態ですが。

なぜセネガルなのか?

では仏語圏西アフリカの中でどこか?と考えたときに少し調べると真っ先に上がってくるのがセネガルコートジボワールです。

これも各種のレポートなどにあるように、西アフリカ仏語圏では上記2カ国が経済規模などの点から中心国になっています。2つでセネガルをまず選んだのは

  • 独立以来、大きな紛争を経験していない国だから

というのが一番大きな理由になります。コートジボワールは先の内戦、大統領選挙後の騒乱から立ち直ったばかりでした。一度紛争が起これば銃が出まわり治安が悪化するというのはよくいわれていることです。
また以前暮らしたルワンダは大変治安の良い国だったこともあり、生活していて安心できました。そのような点からセネガルを選んだわけです。

まとめ

このように、なんとなくから始まって自分なりに理由づけをしていって決めていきました。

でも、冒頭に書いたような「なぜセネガルを選んだのか?」という質問をされた時に少しドギマギと歯切れの悪い回答しかできない自分がいます。

やっぱりなんかこう、劇的な出会いやドラマがあってセネガルに来たんです!みたいな方がかっこいいじゃないですか?

とはいえ実際に来てみて、色んな人に触れてみて周辺国を見てまわった結果、自分はやっぱりセネガルにいます。来た当初は「東アフリカは・・・」なんてずいぶん思ったものですが、いまではそれもなくなりました。

最初の理由は確かに人に語って聞かせるようなものではなかったかもしれないけれど、いま自分は、現在進行形で「じつはね!」といえるような物語が自らの中に作られていっているのをありありと感じています。

要するに、セネガル選んで正解だったということですね。